見た目が健康そうな人って、幸せそうに見えるもの。
実際、運動して気分爽快になったり、しっかり睡眠をとって清々しい気分になったり、身体の健康を保つと心も健康になることはよく知られています。
では、その逆は成り立つのでしょうか?
研究によれば、幸福感を高めることで身体の健康度も高まるとのこと。
サマリーをシェアします。
2020年、アメリカ ジョージタウン大学のコスタディン・クシュレフ博士を筆頭著者とする、主観的な幸福感を高めることが、身体的な健康に及ぼす影響を調べた研究結果が発表されました。
研究には、25歳〜75歳の155人の成人(女性121人、男性34人、平均年齢45,36歳)が参加しました。
参加者の半数に、12週間にわたって幸福感を高める3種類の心理プログラムを受けてもらいました。
最初の3週間は「自分の価値観を知り、目標を明確にするプログラム」で、自分の強みを発見し、将来の目標設定を行いました。
次の5週間は「体験を通して自己理解を深めるプログラム」で、マインドフルネス瞑想や感情をコントロールする演習を行いました。
最後の4週間は「社会的なセルフイメージを育成するプログラム」で、感謝の気持ちを高めたり社会活動に従事したりして、健全な社会生活の構築と維持を行いました。
彼らは毎週、身体の健康状態と人生の満足度を報告しました。
また12週間のプログラム終了時と、終了から3ヶ月後に、健康状態と幸福感について自己申告してもらいました。
結果、次のようなことが分かりました。
1、プログラムに参加した人たちは、参加しなかった人達と比較して幸福感が高まっていました。
2、彼らは身体的にもより健康的になったと報告し、職場での病欠日数が減少しました。
3、主観的な幸福感が高まると、身体的な健康の向上を自覚できることが分かりました。
4、幸せは心だけでなく、身体の健康にも良い効果があることが示唆されました。
出典:Psychological Science
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0956797620919673
心の健康状態が身体の健康状態に影響を及ぼしていることが、心理学的に明らかになりました。
これは普段、緊張を強いられる仕事をしている人ならば、誰もが体で判っていたことだと思います。
CA時代の私がよく先輩に言われていたのが、「心と体は繋がっているから、仕事で疲れたら体を休めるだけではダメ。ちゃんと緊張をほぐし、リラックスする時間を持つように。」ということ。
一見優雅そうに見えるけど激務なので、心身のメンテナンスについても先輩方から口伝で教わりました。
CA時代の私の楽しみと言えば、フライト後に皆で美味しいものを食べて飲んでお喋りすることでしたが、そんな気晴らしの効果についても科学的に解明される日が来るのかもしれません。
毎日の育児はCA以上に過酷ですが、子どもの笑顔に心が満たされ頑張れることを思うと、子どもの純真な愛の深さに改めて気づかされます。
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