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美しい風景が心を癒す

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旅に出て美しい景観に出会うと感動することからも分かるように、一般的に、人はより美しい環境にいる方が幸せになれると考えています。

 

ところが、人間の幸福度と、人間がどんな場所で満足し、そこでの時間をどう過ごしたのかについては、これまで関連性が分からなかったそうです。

 

なぜならば、美しい環境で過ごすことが人々の幸福度を高めているかどうかについては、大規模なデータを収集することが難しく、研究困難と考えられていたから。

 

しかしそれが、テクノロジーの進化により可能となりました。

 

研究のサマリーをシェアします。

 

2019年、イギリス ウォーリック大学のチャヌキ・イルシュカ・セレシンヘ博士を筆頭著者とする、美しい環境で過ごすことが人々の幸福度を高めているかどうかを調べた研究結果が発表されました。

 

研究チームは、データ収集のためMappiness(マッピネス)と言うスマホアプリを開発しました。

 

このアプリは、iPhoneのGPS機能を利用して、参加者の回答内容と時間と位置情報を結びつけます。

 

これにより、幸福度、安心度、緊張度などの情報を、地理別に取集し分析することが可能になりました。

 

このアプリで、利用者達はさまざまな場所から1日に何度も自分の幸福度を報告します。

 

また、利用者に幸福度の質問を投げかけ、それに回答してもらうこともできます。

 

今回の研究では、Mappinessによる個人の幸福データと、15,000人以上の人々が約100万枚の写真の景色の良さを評価したデータを分析しました。

 

結果、次のようなことが分かりました。

 

1、天候の影響やその時の活動など、さまざまな変数を考慮しても、人々は景色の良い場所にいるときに幸福感が高まっていました。

 

2、湖、小道、河川のような大自然だけでなく、塔、教会、橋などの特徴的な建築物がある街や都市も、幸福度にプラスの関連性がありました。

 

3、天然物か人工物かに関わらず、絵のように美しい場所、明るい場所、見晴らしの良い景色は、疲れた心を回復させてくれました。

 

4、より美しい環境は、私たちの興味をより長く惹きつけ、ネガティブな思考を遮断してくれると言えます。

 

出典:Scientific Reports

 

https://www.nature.com/articles/s41598-019-40854-6

 

人類の「幸せ問題」を正確に把握するために、アプリ開発から始めるとは壮大な研究プロジェクトです。

 

研究によれば、人は環境から大きな影響を受けているということになりますが、その美しさは自然か人工かを問わないそう。

 

つまり、自分が住んでいる家の中を美しく整えられれば、住んでいる全員の幸福度が上がることになります。

 

その割には、子育てにおいて環境美化ってつい後回しになりがちなもの。

 

私の場合、衣食住の中で、最も時間と手間をかけているのが食事です。

 

私の周りでも、成長期の子どもの身体の栄養を考えて、食事に一番気を遣うというママが多いです。

 

何より美味しい手料理は子どもがすごく喜んでくれますから、ますます時間と手間を投資したくなってしまいます。

 

その一方、住まいについては、掃除と片付けが目標になっていて、お部屋の中を美しく飾って幸福度を高めるところまでは気が回っていなかったなと反省しました。

 

たとえ子どもにはさほど褒められなくても、お花を生けたり、節句の飾り付けをしたりすることは、子どもの心を豊かに育ててくれているのでしょう。

 

ですから、環境美化に時間と手間をかけるのは、無駄でも贅沢でもない、幸福のための投資と言えそう。

 

子どもの感性を育てるための栄養と考えて、美しい環境作りにも気を配りたいものですね。

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