何かを新しく始める時よりも続けて来たことを止める時の方が、覚悟が必要です。
物事は変化していくものだから、従来のやり方を続けていては立ち行かなくなることも‥。
そうは言っても忙しい毎日ですから、やるべきことを増やしたいなら、先に止めるべきことを決めておかないと破綻してしまうでしょう。
研究によれば何かを止める際、上手に区切りをつけることが人生の様々な局面を充実させるコツなのだそう。
サマリーをシェアします。
2019年、ドイツ ハンブルク大学のシュヴェラー ベッティーナ博士を筆頭著者とする、物事の終わりに際して、できることはすべてやったという納得感を持つ事や上手な区切りをつける事の効果を調べた研究結果が発表されました。
研究者たちは7種類の研究を行い、のべ1,200人以上の人々が参加しました。
ある研究では、学校の卒業や一定期間の旅行など、人生の様々な転機について調査しました。
また別の研究では、故郷を離れたり、親友の結婚式を欠席したりすることを想定し、回答してもらいました。
さらに他の研究では、転職、転居、新しい人間関係、新たな恋など、人生の新たな局面をポジティブかつ建設的にスタートさせるための方法を検討しました。
結果、次のようなことがわかりました。
1、人生の節目に区切りをつけると、感情面、対人面、仕事面において幸福度が高まる傾向にありました。
2、何かの期間を終わる時、それまでの人生にきちんと「さよなら」したと感じられると、次の新しい人生のステージへの移行が容易になりました。
3、転居、転職、新たな恋愛などを始める前に、すべての未解決事項を解決し終えた人は、新たに始まってから後悔することが少なくなりました。
4、その一方で、物事の終了に際して出来るはずのことをやらなかったり、きちんと区切りをつけなかったりすると、人は後悔する可能性が高くなりました。
出典:Motivation Science
人生の様々な節目や転機で、きちんと区切りをつけると、より感情が肯定的になり、より後悔が少なくなり、次のステージへの移行がより容易になるとは、メリット一杯ですね。
継続することも大変には違いありませんが、止めることだって簡単ではありません。
なぜなら、長く続いたことに、一旦区切りをつけると決断すると、その瞬間、そこが新たなスタート地点に変わるから。
私の場合で言えば、結婚生活に終止符を打つ事は、新たなシングルマザー人生の始まりでもありました。
もしも気持ちに区切りをつけなければ、何も始まらないまま時間ばかり過ぎてしまった事でしょう。
その証拠に、動画サイトなどでは区切りがぼかされて別の動画が表示されますので、ぼーっと眺めていると、あっという間に時が過ぎてしまいます。
会社には就業時間という区切りがありますが、自分の人生の区切りは自分での意思で決めたいもの。
覚悟を持って過去に区切りをつけた決断が、新しい未来の扉を開いた事を思い起こせば、昔の出来事も前向きに振り返ることができそうですね。
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