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速いことが常に良いとは限らない

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今の時代、速いことが評価され、あらゆる物事がどんどんスピードアップしています。

 

巷には、「いかに効率を上げて時短するか?」というノウハウが溢れています。

 

パソコンのタイピング練習もその一例といえるでしょう。

 

ところが心理学の研究で、タイピングのスピードを遅くすることで、文章の質が向上する可能性があることが明らかになりました。

 

サマリーをシェアします。

 

 

2016年、カナダ ウォータールー大学のスルダン・メディモレック氏を筆頭著者とする、タイピングスピードと文章の質を調べた研究結果が発表されました。

 

研究ではタイピングの熟練者を対象に、両手打ちと片手打ちの2つの条件でエッセイを書いてもらいました。

 

そして、書いてもらったエッセイの、文章の複雑さ、文の構成、語彙の洗練度などを調べました。

 

結果、次のようなことが分かりました。

 

1、両手打ちの際、タイピングスピードの速い人は、最初に思い浮かんだ語彙をエッセイに使ってしまう傾向がありました。

 

2、タイピングスピードを遅くすることで推敲の時間が増えると、使用する語彙の洗練度が向上する可能性があります。

 

3、片手打ちによりタイピングスピードを遅くした場合の方が、質の良いエッセイを書けていました。

 

4、タイピングを邪魔されると、かえってその人の文章が良くなる場合があり、速いタイピングにも欠点があると言えます。

 

出典:British Journal of Psychology

 

https://bpspsychub.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/bjop.12177

 

 

タイピング上級者を対象とした研究で、あえてタイピングの速度を落としたほうが、かえって文章の質が上がったとは驚きの結果です。

 

作業を速くできる人でも、あえてゆっくりやることで、それだけ思考する時間が増え、最終的な作業の完成度が高くなる場合があるということです。

 

人それぞれに、最も適した作業スピードがあり、それより遅すぎるのも速すぎるのも、悪影響を及ぼすことが示唆されています。

 

速いことが常に良いとは限らないとは、考えさせられます。

 

だって普段、「もっと速くしなさい!」って、一日に何回子どもに言っているでしょう。

 

子どもも親も、お互いに気分の良いものではありません。

 

速さを優先し、雑に済ませてしまうことで、かえって効率が落ちているのかもしれません。

 

いずれにせよ、速いことが常にベストではないことは、心に留めておくべきですね。

 

マイペースな子どもには「あなたはのろまなんかじゃない。丁寧なの。」って、ポジティブな言葉をかけたいものです。

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