たまにはお家で子どもと一緒に料理をするのも楽しい時間になりますね。
うちの子が小さい頃、ちっちゃな手でせっせとクッキー生地を丸めていた姿は本当に可愛らしかったです。(今も愛おしいですけど)
意外なことに、一緒に料理をしているような時って、普段は言わないような学校での出来事や友達との関係について、ポロっと思いがけない話が聞けたりするもの。
その頃から、料理って何かしら子育てに良い効果がありそうだと感じていたのですが、それを実証した研究結果があります。
サマリーをシェアします。
2022年、オーストラリア、エディスコーワン大学のジョアンナ・リース博士を筆頭著者とする、7週間の料理プログラムが健康に及ぼす影響を調べた研究結果が発表されました。
研究には成人で健康なオーストラリア人657人が参加しました。
参加者を2つのグループに分け、一方のグループは毎週1回90分の料理プログラムを7週間受講しました。
彼らは毎週新しいレシピを習い、栄養知識を学びながら健康的な料理を作りました。
研究者達は研究参加前と後に、2つのグループの料理への自信、自己認識、メンタルヘルス、身体的健康、料理と食事の満足度などについて測定し、結果を比較しました。
結果、次のような事がわかりました。
1、2つのグループ共に、研究参加前と後とで食べる物や食べる量に変化はありませんでした。
2、それにも関わらず、料理プログラムへの参加は、肥満とメンタルヘルスの改善に有益であることが証明されました。
3、料理プログラムに参加したグループは、料理への自信、満足度、ライフスタイルの障壁を克服する能力が高まりました。
4、料理プログラムの開始時に、女性参加者の77%が料理に自信があると回答しましたが、男性はわずか23%でした。
5、しかし、料理プログラムの終了後には、料理への自信と料理のスキルの両方が男性と女性の参加者の間で同等になりました。
6、これは家庭料理のジェンダーバランスにつながり、栄養価の低いテイクアウトの食事を減らし、ヘルシーな家庭料理を増やし、家庭内の食生活に変化をもたらす可能性があります。
7、料理プログラムに参加したグループは、プログラム終了6ヶ月後の測定でも、メンタルヘルスと適正体重への良い影響が継続していました。
出典:Frontiers in Nutrition(2022)
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2022.802940/full
なんと、家庭で健康的な料理を作れるようになると、自信がつき、肥満解消に効果があり、精神状態も改善するそう。
テイクアウトよりも自炊の方がヘルシーなのは分かりますが、適正体重だけでなく、メンタルヘルスにも効果があるとは驚きです。
料理の上手い下手よりも、「作れる」という自信が、自己肯定感を高め健康にもよい影響を及ぼすそう。
確かに自分で作った料理を食べる時、子ども達は得意気な表情になりますよね。
ですから料理を作るという体験は、子ども達に自信を与え、セルフイメージを高め、リラックス効果をもたらすと言えそうです。
「女の子なんだから料理くらい出来ないと将来困るよ」
こんなセリフをよく耳にしますが、出来ない時のデメリットを理由に、料理を女の子だけに学ばせるなんてもったいない。
「料理ができると自分の食べたいものをいつでも自由に作れて自信がつくよ」
「自炊ができるとダイエットになるだけでなく、メンタルも健康になれるよ」
こんな風に出来るようになった時のメリットを伝え、一緒に料理しながら子どもと楽しい時間を過ごしたいものです。
料理好きになって回数をこなせば必ず上達しますし、料理で自分も人も幸せに出来ると思えたら、ますます自分を好きになれそうですしね。
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