一般的に「早食いは太るから良くない」って言われますけど、時間に追われるワーキングマザーの場合、そんなことを言っている余裕すらない場合もありますね。
早食いの影響とはどれ程のものなのか?
それについて調べた研究があります。
サマリーをシェアします。
2018年、九州大学の福田治久准教授を筆頭著者とする、食べる速度の違いが肥満に及ぼす影響を調べた研究結果が発表されました。
この研究では、日本の健康保険組合に加入している2型糖尿病患者59,717名分の、5年分の保険請求データと健診データを分析しました。
健康診断の問診票に記載された、食事を食べるスピードを「ゆっくり」、「普通」、「速い」のどれかに自己申告した回答内容をもとに、体格指数(BMI)で算出した肥満度との関連を調べました。
それ以外にも、朝食を抜いている頻度、夜寝る前の2時間に夕食を摂っている頻度、睡眠の質、喫煙習慣の有無、アルコール摂取頻度など、生活習慣の違いを調べたデータをもとに、肥満度との関連を調べました。
結果、次のようなことがわかりました。
1、全体の割合は、食べるスピードがゆっくりな人は15%、普通の速さの人は50%、速い人は35%になりました。
2、食事をゆっくり食べる人は、肥満になる可能性が42%低くなりました。
3、食事を普通の速さで食べる人は、肥満になる可能性が42%低くなりました。
4、ゆっくり食べることで体格指数(BMI)とウエスト周囲径が減少することが示されました。
5、食べる速度を下げるようアドバイスすることが、肥満を予防し、関連する健康リスクを減らすのに有効であると考えられます。
6、また、寝る前の2時間前に食事をしない習慣と、夕食後の間食を避ける習慣も、体重減少に関連していました。
出典:BMJ Open
https://bmjopen.bmj.com/content/8/1/e019589
こんな風に科学的なデータがあると納得度が高まります。
食習慣次第で、肥満度、体格指数(BMI)、ウエストサイズが変わるのですから、これは無視できませんね。
忙しいからと食事を雑に済ませる習慣や、寝る直前に間食する習慣の蓄積が健康を左右しますから、些細なことですが意識したいもの。
この研究では、ゆっくり食べることにはダイエット効果があることが示されましたが、実はメリットはこれだけではありません。
一般的に、小顔効果、脳の活性化、虫歯予防などのメリットが知られていますから、ゆっくり食べる習慣が身についたら効果が大きいですね。
家族や友人と食卓を囲む時には、会話を楽しみながらお料理をゆっくり美味しく味わって、幸せを噛み締めたいものです。
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