子どもの成長にとっては、勉強だけでなく遊び心も大切な要素と考えられています。
これまでの研究で、遊び心には次のような利点があることが確認されています。
・単純作業をゲームに変えることが出来る
・飽くなき好奇心を持てる
・新しい視点を取り入れることが出来る
・細かいところまで目がゆき届く
・創造性が豊かになる
・人々が楽しめる状況を作り出すのが得意になる
近年、遊び心は子供だけでなく、大人の幸福感も高めてくれることがわかってきました。
研究によれば大人になってからでも、遊び心は自力で高めることができるそう。
サマリーをシェアします。
2020年、ドイツ マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルクのレネ・T・プロイヤー教授を筆頭著者とする、遊び心を自身で高められるかどうかを調べた研究結果が発表されました。
研究には、18歳〜84歳の533人(平均年齢43.76歳、女性435人、男性98人)が参加しました。
参加者を2つのグループに分け、一方のグループに遊び心を高める3つのエクササイズを行なってもらいました。
①一日を振り返って、遊び心を感じた瞬間を3つ書き出す
②普段と異なる状況において、遊び心を発揮する
③一日を振り返って、遊び心のある経験を思い出しその数を記録する
エクササイズ前、エクササイズ終了直後、2週間後、4週間後、12週間後に、参加者全員に対して、遊び心、幸福感、抑うつ感について尋ね、2つのグループの違いを比較しました。
結果、次のようなことがわかりました。
1、エクササイズを行ったグループは、そうでないグループと比較して、意識的に遊び心に注意を向けるようになり、遊び心をより頻繁に発揮するようになりました。
2、エクササイズには、遊び心を増加させる効果があり、遊び心は自分自身で高めることができることが示唆されました。
3、エクササイズを行ったグループの人々は、遊び心のある行動が増えた結果、思考や行動のレパートリーが広がり、幸福感が増し、うつ状態が改善されました。
出典:Applied Psychology: Health and Well-Being
https://iaap-journals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/aphw.12220
私の周囲だと、まだまだ「オトナが遊び心を持つなんて、それこそ大人気ない」という考え方が一般的です。
真面目な親であればなおさら、「勤勉な態度で子どもの立派なお手本にならなくては」などと考えてしまいがち‥。
私の場合、子どもと一緒に遊園地に行った際など、世界観に浸りきってはしゃいでしまいますので、おそらく子供っぽいと思われていることでしょう。
ですがあれは、素の自分を出しているのではなく、遊び心を高めるエクササイズだったということにしておけば、世間的に言い訳が立ちそう。
私の経験上、親が遊び心を高めることで、子どものピュアな感性に近づける気がします。
子どもが将来どんな進路を選択するにしても、遊び心を持ったままで大人になった方が生きやすいのではないでしょうか。
なので親としては子どもの遊び心を否定せず、むしろ高めてあげたいものです。
たまには童心に帰って、子どもと一緒にふざけあうのも悪くないですね。
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