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深い悲しみから立ち直るために必要なもの

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人生には良い時期もありますが、辛い出来事に見舞われることもあります。

 

人生でそんな大きな出来事が起きた後、その喜びや悲しみは一体どれくらいの期間続くのか?

 

それを調べた研究のサマリーをシェアします。

 

2020年、オーストラリア シドニー工科大学のネイサン・ケトルウェル博士を筆頭著者とする、大規模なライフイベントが与える影響の違いを調査した研究結果が発表されました。

 

研究では、以下のライフイベントが総合的な人生の満足度に与える影響を12年にわたって追跡調査しました。

 

・配偶者、子供の死亡

 

・離婚、長年のパートナーとの別居

 

・破産、経済状況の大幅な悪化

 

・刑務所への収監、矯正施設への拘留

 

・身体的暴力の被害者になる

 

・深刻な怪我、病気、事故

 

・別居中の配偶者との和解が成立

 

・解雇、リストラ

 

・家族が暴力の被害者になった

 

・近親者が重い怪我や病気になった

 

・窃盗や住居侵入などの財産犯の被害に遭った

 

・友人が親しい人と死別した

 

・自身の家族や近親者が亡くなった

 

・親しい友人や親戚が刑務所に収監された

 

・自然災害で家を失った

 

・引越しをして住居を変えた

 

・就職、転職

 

・仕事での昇進

 

・仕事の引退、退職

 

・宝くじの当選や遺産相続など、大幅な金銭的メリット

 

・結婚

 

・自身またはパートナーの妊娠

 

・自身またはパートナーの出産、養子縁組

 

この研究はオーストラリアの7,682世帯の13,969人を対象に、2001年にスタートしました。

 

毎年1回、各世帯の15歳以上の任意の対象者全員にインタビューを実施し、総合的な人生の満足度について尋ねました。

 

また、ライフイベントの種類と発生時期について回答してもらいました。

 

さらに、身体的、感情的、精神的な健康度を測定するテストを受けてもらいました。

 

結果、次のようなことがわかりました。

 

1、健康問題、死別、多額の経済的損失など、人生で最も悲しい出来事の後、人々が総合的な人生への満足度を取り戻すには約4年かかっていました。

 

2、対照的に、結婚、出産、大きな経済的利益などをはじめとする、全てのポジティブな出来事による感情的な喜びは、通常2年間しか続きませんでした。

 

3、また、転居、就職、昇進など多くのライフイベントは、総合的な人生の満足度に関しては、ほとんど影響を与えないことが明らかになりました。

 

4、総合的な人生の満足度を高めるためには、強固な人間関係を築き、健康に投資し、経済的なリスクを管理するなどの複数の対策を取って、ネガティブなショックから身を守ることが大切であると言えます。

 

出典:SSM - Population Health

 

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352827319302204?via%3Dihub

 

 

研究によれば人生で最も幸せな出来事ベスト3は、結婚、出産、大きな経済的利益だそう。

 

しかしその高揚感がたった2年しか続かないとは意外な気がしますが、確かに幸せが当たり前の日常になってしまうと、当初の感動や感謝を忘れてしまいがちに‥。

 

だから人生の満足度を高めたいなら、ポジティブなイベントを複数仕込んで将来に備えるべきという意見は、攻めの戦略という感じがして腑に落ちました。

 

その反対に、人生で最も悲しい出来事ワースト3は、健康問題、死別、大きな経済的損失とのこと。

 

そんな辛い出来事から立ち直るには、約4年の月日がかかるそう。

 

私自身、ひとつの道に行き詰まり途方にくれた時期もありましたが、確かに時間が気持ちの整理をつけてくれました。

 

随分時が経ってから、自分も周りも変化して、全く別の道をすでに歩みつつあったんだと気づかされたものです。

 

時間に委ねることで、最悪の状況からでも総合的な人生の満足度は回復できるという研究結果には希望が持てますね。

 

良いことも悪いことも含め、過去の様々な出来事同士が互いに繋がって今に続いていることに思いを馳せると、あの辛い過去にも意味があったんだと思えてくるから不思議です。

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