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幸せになるためのルートは人それぞれ

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占いなどでよくあるのが、人間の性格を「〇〇タイプ」など、タイプで分類する考え方です。

 

それで「当たっている!」などと納得できれば良いのですが、つかみどころのない性格を理解する場合には、よくわからなくなってしまうことも‥‥。

 

これに対して人格心理学では、個人の性格を理解する考え方の一つとして「ビッグ・ファイブ理論」(The Big-Five factor structure)が用いられます。

 

この理論では人の性格を、次の5 つの資質の集合体だと考えます。

 

「外向性」(Extraversion)強いと明るく社交的、弱いと内向的で控え目

 

「神経症性」(Neuroticism)強いと心配性で傷つき易い、弱いと自信があり温和

 

「誠実性」(Conscientiousness)強いと良心的で勤勉、弱いと不誠実で柔軟

 

「協調性」(Agreeableness)強いと優しくて献身的、弱いと強情で利己的

 

「開放性」(Openness)強いと好奇心旺盛で革新的、弱いと保守的で伝統的

 

この5つのどのタイプに当てはまるかではなくて、これら5つの資質の割合がその人の性格であると考えます。

 

よって、5つの資質に良い、悪いなどはなく、それぞれにメリットとデメリットが存在するのです。

 

そんなビッグ・ファイブ理論を元に、幸せな人生を送るための要素を調べた研究が発表されました。

 

サマリーをシェアします。

 

2018年、アメリカ カリフォルニア大学のジェシー・サン博士を筆頭著者とする、ビッグ・ファイブの特質と、幸福との関連性を調べた研究結果が発表されました。

 

研究にはアメリカ人の成人706名(男性325名、女性381名)が参加しました。

 

彼らに自分の性格や幸福度のさまざまな側面についての質問に回答してもらいました。

 

結果、次のようなことがわかりました。

 

1、これまでの文献で、「高い外向性」と「低い神経症性」が特に幸福度の強い予測因子であることが示唆されていました。

 

2、しかし今回の研究で、5つの資質が、それぞれ幸福に関連していることがわかりました。

 

3、「外向性」を持つ人は、人生を生き生きと過ごし、陽気で楽しく、ネガティブな感情をあまり感じないため、幸せを感じ易い傾向がありました。

 

4、「神経症性」を持つ人は、豊かな感性を持っていることを肯定的に考え、自分を受け入れることで、人生の満足度が高くなるという幸せを感じ易い傾向がありました。

 

5、「誠実性」を持つ人は、長期的な目標に向かって一生懸命働くことで、達成感という幸せを感じ易い傾向がありました。

 

6、「協調性」を持つ人は、ポジティブ思考で他人との関係を良好に保ち易いため、円満な人間関係という幸せを感じ易い傾向がありました。

 

7、「開放性」を持つ人は、知的好奇心が旺盛で深く考えることを好むので、自己成長という幸せを感じ易い傾向がありました。

 

8、この調査は、幸福への道はさまざまであることを示しています。

 

9、たとえ「高い神経症性」を持つ人であっても、他の資質との組み合わせで、神経質で繊細だけれども幸せな人になることが可能なのです。

 

10、それは、別のルートで到達する幸せの種類であると言えます。

 

出典:Journal of Personality

 

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jopy.12301

 

 

確かに性格が陽気で明るい人は、周りからも幸せに見られやすいもの。

 

ですが、本人が人生に満足していること、自立した人生を歩めていること、人生の目標を達成していること、自己成長を経験していることも、幸せを感じるためには重要です。

 

だから、自分の性格が暗かったり、シャイだったりしたとしても、何ら問題ありません。

 

無理して自分の性格を変えようとせず、自分の資質を活かす方法で人生の満足度を高めて行けば幸せになれるのです。

 

巷にはビッグ・ファイブ理論を元に開発された性格適性検査が数多く存在し、性格を把握するための参考になると考えられています。

 

ですがそのような性格適性検査は、占いでも神様のお告げでもありませんので、結果を見て一喜一憂するのは考えもの。

 

なりたい自分に近づくためのツールとして、活用方法を考える為に頭を使いたいものです。

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