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母親の温かさが子どもをDVから遠ざける

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配偶者や交際相手からの暴力はDV(ドメスティック・バイオレンス)と呼ばれます。

 

このうち、主に10代から20代の若者間で起こる交際相手からの暴力は、「デートDV」と呼ばれています。

 

男性でも女性でもデートDVの被害に遭う可能性があります。

 

研究によれば、子どもをそんなデートDVから守るには、肯定的な子育てが大切とのこと。

 

サマリーをシェアします。

 

2019年、アメリカ ニューヨーク州立大学バッファロー校のジェニファー・リビングストン博士を筆頭著者とする、母親の受容性がデートDVリスクを緩和することを調べた研究結果が発表されました。

 

研究には、思春期の子ども達227人が参加しました。

 

子ども達に、親子関係の悩み、自分と母親との関係、デートDV経験の有無などについて報告してもらいました。

 

調査の結果、次のことが分かりました。

 

1、夫婦仲の良くない家庭で育った子供は、そうでない家庭で育った子どもに比べて、デートDV被害を受ける割合が高くなりました。

 

2、ところが、夫婦仲の悪い家庭環境で育っても、母親が温かく受容的だった子どもは、デートDVに陥る可能性が低いことが明らかになりました。

 

3、家庭環境に関わらず、母親との絆が深い子どもはネガティブな感情を上手くコントロールできるようになり、将来の人間関係を健全に保つことができていました。

 

4、一方、子どもを無条件に受け入れてくれない冷たい母親に育てられた人は、その後の人生でデートDVを経験する可能性が高くなりました。

 

5、主な養育者が虐待をしたり、一貫性がなかったりすると、子どもは自分を愛せない存在とみなし、他者を敵対的で信頼できない存在とみなすようになってしまうと考えられます。

 

6、しかし、主な養育者が受容と温情を特徴とする肯定的な子育てをすると、子どもが自分には愛される価値があり、尊敬に値する存在であるという価値観を形成するのに役立つことが示唆されました。

 

出典:Journal of Interpersonal Violence

 

https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0886260519880165

 

 

自分の両親が不仲で、かつ、母親から否定されて育つと、それが自分のパートナーとの関係を築く上でのモデルになってしまい、世代間連鎖を引き起こしてしまいます。

 

つまり、両親の仲が悪く、母親が厳格過ぎて、自分を劣っていると思いこんでしまった子どもは、人前でバカにされたり、携帯電話の履歴やSNSを逐一チェックされたり、行動を強要されたりすることも受け入れてしまいがちに。。。

 

ところが驚いたことに、夫婦が対立している家庭で育つことが必ずしもデートDVに巻き込まれる理由ではありませんでした。

 

なんと、環境がどうあれ母親が子どもを愛情深く肯定的に育てることで、子どもの自己肯定感を保ち、デートDVをするような恋愛相手とは距離を置くことができるのだそう。

 

この研究では母親が対象でしたが、母親に限らず養育者の子育てスタイルの影響は大きいですね。

 

どんな環境であっても、子どもの味方でいてくれる、愛情深くて受容的な養育者が居て欲しいものです。

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