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親のトラウマが子どもに与える影響

自分の子ども時代、環境や親に恵まれなかった分、子どもに愛情をいっぱい注いで幸せにしようとする母親がいます。

 

素晴らしいです!!!

 

ですが私は、子どもだけでなく、母親自身にも愛情をいっぱい注いでほしいと思うのです。

 

なぜならば、子どもの頃のトラウマは世代を超えて受け継がれてしまうから。

 

そんな研究のサマリーをシェアします。

 

 

2018年、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のアダム・シッケンス博士は、幼少期の逆境がもたらす長期的な弊害が、親から子へと世代を超えて伝わっていることを研究で示しました。

 

この研究では、子ども時代の辛い体験として、18歳以前の、身体的虐待、精神的虐待、性的虐待、暴行、育児放棄、家庭内暴力、家庭内薬物使用、親の精神疾患、親の離婚、親の死別を定義しました。

 

全米家庭を対象に、経済、健康、人口統計情報を収集する「所得動態に関するパネル調査」の2013年のデータを用いました。

 

そこから該当者を抽出し、3歳から17歳までの子どもの主な養育者を対象にインタビューやアンケートを行って、親のトラウマと、子どもの問題行動、注意欠陥、多動性障害、情緒障害についての情報を入手しました。

 

対象の親から、自分の親(つまり祖父母)の教育レベル、社会経済的地位、人種と民族、家族構成を報告してもらい、祖父母世代の子ども時代のトラウマレベルを推定しました。

 

結果、次のようなことがわかりました。

 

1、親の逆境は、親の精神状態や間違った育児方法によって、世代間で伝達される可能性がありました。

 

2、子ども時代の辛い体験を4回以上経験した親の子どもは、そうでない親の子どもと比較して、問題行動、多動性、情緒障害などを発症するリスクが2倍になっていました。

 

3、父親よりも母親のトラウマの方が、子どもの問題行動との関連性があり、子どもにトラウマを継承しやすいことがわかりました。

 

出典:Pediatrics

 

https://pediatrics.aappublications.org/content/142/2/e20180023

 

 

残酷な研究結果です。

 

まず、この研究で挙げられている「子ども時代の辛い体験」の定義が壮絶すぎます。

 

そんな辛い子ども時代を必死に生き抜いて、大人になり幸せな家庭を築こうとしても、辛いトラウマが世代間で引き継がれてしまうとは。

 

ここまで壮絶ではないにしても、子ども時代の心の傷を抱えている母親って少なくありません。

 

親から健全な子どもの育て方を受け継いでいなければ、何が正しいのか分からず悩んでしまいます。

 

そんな自分を責めるのではなくて、トラウマを癒し、ご自身の代で親からの連鎖を断ち切って行けると良いですね。

 

お子さんの代から、健全で幸せな家系の流れを新たにスタートさせるのです。

 

この研究自体、ダメな親を調べるためのものではなく、リスクの高い子供達を特定し、トラウマの継承を断ち切って幸せになれるよう、必要な予防サービスにつなげるためのものでした。

 

今は心理学が発達し、前の世代では叶わなかったことが次々に可能となりつつあります。

 

みんなでより幸せになれるよう、前向きに考えましょう。

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