親ならば、自制心のある子どもに育って欲しいと願うもの。
自制心は、人間関係、仕事の成果、心の健康に重要であると繰り返し指摘されていますから。
子どもの自制心を育てるためには、乳幼児期の身体的な遊びが重要との研究があります。
そんな身体を動かす遊びには、体力のある父親が向いているということ。
サマリーをシェアします。
2020年、イギリス、ケンブリッジ大学のポール・ラムシャンダリ教授は、過去40年間に行われた心理学と教育関連の78の研究を系統的に調査しました。
その結果、次のようなことが分かりました
1、父親は、子供と過ごす時間のうち、かなりの割合を遊びに費やしていました。
2、母親の遊びと異なり、父親の遊びのほとんどは身体的なものでした。
3、0~3歳までの乳幼児は、それ以降と比べて、父親との遊びが特に有益な効果をもたらしていました。
4、乳幼児の父親との遊びは、子どもの認知面、社会面、情緒面の良い結果につながっていました。
5、父親と良く遊んだ子供は、将来情緒面で問題を抱える可能性が低下し、多動性のリスクが低くなりました。
6、子供の頃に父親がよく遊んでくれた人は、自制心の強い人に育つことが明らかになりました。
体を使った遊びは、子供たちが自分を規制しなければならないような、楽しく刺激的な状況を作り出しています。
子どもは自分のパワーを制御しなければなりませんし、やりすぎた場合は反省しなければなりません。
もし間違ったリアクションをすれば、叱られるかもしれません。
父親の少々荒っぽい扱い方に怒りを感じることもあるかもしれません。
その結果、後に子供が自分の行動をコントロールするのが上手になるのです。
父親との遊びは、子供たちが反応の仕方を練習できる安全な環境なのです。
出典:Developmental Review(2020)
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0273229720300307?via%3Dihub
確かに、父親の方が、肩車したり、ふざけてくすぐったり、追いかけっこしたりと、母親より身体的な遊び方をしている印象です。
小さい子ども達って、歩いているパパの腕に必死にしがみついて、振り落とされないように踏ん張るような遊びが大好きですよね。
それが結果的に、自制心を鍛えるトレーニングになっているということ。
世の中の、子育てを頑張るパパ達にとって励まされる内容です。
じゃあ、シンママやワンオペママはどうすればいいの?という疑問が生じます。
もちろんパパ達のように、思いっきり体を動かして子どもと遊んだらいいのです。
研究は、過去40年のデータに基づきますが、40年前と今とでは子育ての環境も随分変わっています。
もう今の時代、父親らしくとか、母親ならこうすべきとか、そういう縛りは弱まっています。
男女どちらでも、いろんな遊び方のバリエーションを増やしてOKということ。
母親も、父親と同じように体を使った遊びのレパートリーを増やしたら良いのです。
父親と全く同じにはできないでしょうけど、それはそれで良しとしましょ。
子どもとじゃれあって遊ぶのは、母親だってストレス解消になりますので、父親だけの特権にしておくのはもったいない。
そうは言っても親も一人の人間ですから、子どもとの遊び方に好みがあるかもしれません。
静かに絵本を読み聞かせするのが大好きな父親だっていることでしょう。
そういう場合は、乳幼児向けの体操教室や、水泳教室など、スポーツ系の習い事が良さそうな気がします。
子ども達にとって大切なのは、様々な方法で遊び、人と交流することですから。
私は子どもが小さいころ、よく腕にぶらさがられたり、背中に登られたりしていました。
筋肉痛になることもありましたが、あれは童心に帰って子どもと一緒にふざけると結構面白いです。
私たち親子がそうして楽しく遊んでいると、なぜか子どもの友達も寄ってくるんですよね。
子どもを保育園のお迎えに行ったら、小さい子供達が5〜6人、私の体にぶら下がってきて、その姿を保育園の先生に見られ、呆れられた過去があります。
オシャレに気を遣っている場合ではなくなってしまいますが、今思えば、結構良い筋トレになっていたのかも。
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