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何でも人の顔に見える理由

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パレイドリア(Pareidolia)とは、ある形状が別のモノに見えてしまう心理現象のことです。

 

実際、何の意味もない雲、岩壁、樹木、子どものおもちゃ、カフェラテの泡などが、人の顔の形に見えることってありますね。

 

あらゆる物体に顔が見えるということは、かつては精神病や一種の障害の兆候と考えられていましたが、現在では人間の正常な経験の一部であると考えられています。

 

研究で、顔面パレイドリアが起きる理由は、脳が現実の人間の顔を識別するのと同じ認知プロセスを使って、幻の顔を解釈するためであることがわかりました。

 

サマリーをシェアします。

 

2021年、シドニー大学のデヴィッド・アレイス教授を筆頭著者とする、人の顔と顔面パレイドリアとの間に共通する表現のメカニズムを調べた研究結果が発表されました。

 

研究には17名の大学生(男性5名、女性12名)が参加しました。

 

研究者達は40枚の顔の画像と、40枚の顔面パレイドリアを引き起こす物体の画像を用意しました。

 

参加者はパソコン画面上にランダムに表示される画像から受ける喜怒哀楽の表情の強弱を、「とても怒っている」から「とても幸せ」までの尺度で評価しました。

 

結果、次のようなことがわかりました。

 

1、顔面パレイドリアとして現れた幻の顔は、検出エラーとして処理されるのではなく、実際の顔と同じように表情分析が行われていました。

 

2、参加者は幻の顔を想像するだけでなく、それを分析し、感情的なラベリングをしていました。

 

3、脳は、幻の顔が本物の顔ではないことがわかっているにも関わらず、顔として表情を認識しました。

 

4、つまり、顔面パレイドリアを認識するときには、脳は顔であると同時に物体でもあるというパラレルな体験をしているのです。

 

5、人間が社会性の高い生物として進化する過程で、単に顔を検出するだけでは不十分で、顔の表情を読み取り、敵味方の判断や、感情の見極めを行う必要があったことが示唆されました。

 

6、進化論的には、顔を見逃さないというメリットは、無生物を顔として見てしまうというエラーをはるかに上回ると考えられます。

 

出典:Proceedings of Royal Society B

 

https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspb.2021.0966

 

 

顔認識は人間にとって非常に重要で、わずか数百ミリ秒で顔の情報を処理しているそう。

 

つまり、脳はいつでもどこでも自動的に顔を探しているということですから、人類にとって相手の顔の表情を察知することがいかに重要かということになりますね。

 

子どものためとはいえ精巧なキャラ弁を作るのは大変ですが、パーツさえ載せておけば、顔面パレイドリアでなんとなく表情ある顔に見える訳ですから、そんなに上手にできなくても大丈夫そうです。

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