居るだけで、相手の認知能力を低下させてしまう人々がいることが、研究で明らかになっています。
サマリーをシェアします。
2009年、オランダ ラドバウド大学ナイメーヘン校のヨハン・C・カレマンス准教授を筆頭著者とする、異性との交流が一時的に認知機能を低下させることを検証した研究結果が発表されました。
研究では、同性、または異性の他者と会話をした後、認知力のテストを行いました。
結果、次のようなことが分かりました。
1、男女ともに、相手に良い印象を与えようとすると、テストの成績が悪くなりました。
2、すでに交際している相手がいるか、独身かによる違いはありませんでした。
3、男性の方が良い印象を与えようと努力している人が多く、認知力が最も低下していました。
4、男性のテストスコアは、魅力的な女性であればあるほど、急落することが明らかになりました。
5、これは、男性が良い印象を与えることを気にするあまり、他のことに使える精神的リソースを使い果してしまうためではないかと考えられます。
6、異性に好い印象を持たれようとすれば、自分の行動を注意深く観察し、修正することが必要ですが、自分の印象を管理するのは必ずしも簡単ではなく、努力と忍耐を要するものです。
出典:Journal of Experimental Social Psychology
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0022103109001164?via%3Dihub
つまり相手にはなんら責任がなく、異性を意識すると人はドキドキして脳を疲れさせてしまい、自ら認知能力を下げてしまうということです。
これ、テストや受験のプレッシャーに追われる子ども達にとっては大問題ですね。
だって思春期は毎日が刺激的で、妄想もフル回転していますから。
研究では男性の方が女性よりも影響があるとのことですが、女性だって何も考えないわけではありません。
自分をよく見せようと取り繕って、かえって空回りしてしまい、良い結果にならないことって多いもの。
私自身、重要な場面に限って大事なことを度忘れしてしまったりしますが、あれは緊張して、脳に強い負荷がかかっていたのかもしれません。
対処法としては、普段の自分を自分で認めることだと思います。
その場だけ調子を合わせ、うわべだけを取り繕っても、そんなメッキはすぐに剥がれてしまうから。
相手を意識するのが悪いのではなく、相手に対して自分を良く見せようと無理をして、かえって脳を疲れさせてしまうことが良くないわけです。
結果的に普段の実力が出せないなんて、余計にイメージダウンですから、大事な時こそ無理な背伸びはしないでおきたいものです。
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