毎日家事と育児と仕事を回すため、様々なタスクをスケジューリングして、時間を管理しています。
ですが、一日の予定をキッチリ組んでも、うまく行かないのはなぜでしょう?
心理学の研究では、先の予定を入れると、それまでの時間の生産性が低下することが分かっています。
サマリーをシェアします。
2018年、アメリカ ラトガース・ビジネススクールのガブリエラ・N・トニエット准教授らによる、予定を設けた場合の時間管理についての研究結果が発表されました。
ある調査で参加者に、「1時間後に友人が訪ねてくる予定で、友人と会うための準備は全て終えている」と想像してもらいました。
そして今から1時間で、どのくらい読書に時間が使えるかを推定してもらいました。
結果、次のようなことが分かりました。
1、参加者は平均して、読書に使える時間が50分あると回答しました。
2、ほとんどの人が、1時間の読書時間があるとは考えず、実際には必要がないのに、「予備の時間」をスケジュールに入れていました。
3、そして、その分の読書時間を少なく見積もっていました。
4、私達は、約束の直前に「何かトラブルが発生するかもしれない」、「急に時間が必要になるかもしれない」と考えがちです。
5、すると精神的に負担を感じ、約束前の時間で出来ることを減らしてしまうのです。
6、この効果を弱めるには、やるべき作業の内容を複数に分割しておくことです。
出典:Journal of Consumer Research
https://academic.oup.com/jcr/article-abstract/45/5/1085/4996321?redirectedFrom=fulltext
つまり、会議や面談は、それ自体が時間を要するだけでなく、始まる前の時間も短くしてしまうということです。
どういう事かというと、私達は予定の直前になると、時間に遅れてはならないとの精神的プレッシャーを感じるのです。
そして、何かが起きるかもしれないと心配するあまり、予定の前に片付けるべき作業が途中であっても切り上げてしまいます。
また、予定の前には難しい仕事に着手するのを避けて、簡単な作業で時間を潰しがちとのことです。
確かに、大事な用事については、早めに待機するのは良いことです。
ですが必要ない用事の場合でも、何となくの習慣で予備の時間を設けていたな。と、反省しました。
例えば休日に、1時間後に家族で買い物に行く予定があったとします。
それまでの時間、家の掃除をする際、確かに少し早めに切り上げてスマホを見たりしていました。
これを解決するには、リビング10分、キッチン10分、浴室10分、洗面所5分、玄関5分、のように、掃除の内容を細かく分割すればよいとのこと。
言われてみればその通りですが、気がつきませんでした。
普段、当たり前の習慣になっている行動の中にも、時間捻出のヒントがあったのです。
自分の常識を疑うって大事ですね。
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