知人のワーキングマザーの中には、「仕事よりも育児の方がストレス」という人がいます。
確かに夫や義父母に子どもの教育を任されて、プレッシャーをかけられていたりしたら、子育てを楽しむ余裕なんて消し飛んでしまうでしょう。
私自身、「母親なんだからこうすべきだ」って時々言われます。
そんな母親の信念について書かれた海外の印象深い記事を紹介します。
多くの研究結果によって、子育ては人生の満足度を向上させていることが明らかになっています。
それにも関わらず、子育てが人生の幸福度を下げているとの報告も散見されます。
このパラドックスをどのように考えたらいいのでしょうか?
ある研究者が、5 歳以下の子どもを持つ181 人の母親を対象に調査を行いました。
それによれば、「熱心に子育てすべきだ」という信念を持つ母親は、ストレスや罪悪感を感じやすいことがわかりました。
また、「女親の方が男親よりも重要である」という信念を持つ母親は、人生の満足度が低い傾向にありました。
さらに、「子育てとは崇高なもの」という信念を持つ母親は、うつ病になる可能性が高いことがわかりました。
子育てに対する母親の強い信念は、子育て以上に母親のメンタルヘルスに影響を及ぼしている可能性があります。
出典:Springer Link
「私がやらなければ!」と必死に頑張っている母親の姿が目に浮かびます。
もし、立派な子育てと引き換えに母親自身のメンタルが犠牲になってしまうならば、なんて残念なことでしょう。
子どもだってとても悲しい思いをするに違いありません。
この研究によれば、母親が子育てに熱心になりすぎると、深刻な問題を引き起こす可能性があるということになります。
完璧を目指す母親よりも、肩の力を抜いて上手に手抜きする母親の方が、幸福で人生にも満足しているということになります。
当然子どもだって、幸せで楽しい母親と過ごす方がより幸せになるでしょう。
思い込みって変わりにくいものですが、この研究を読んで目から鱗が落ちました。
私自身、周囲から「あなたのお子さんはココがおかしい。なぜならあなたの子育てがダメだから」などと批判され、余計に真面目に子育てを頑張ったことがあります。
それで何かが良くなった気は全くせず、長続きしませんでしたが。
当時は、「母子家庭だからと言って、世間様に後ろ指を指されないように」との気合いが空回りしてしまったのだと思います。
子どもを育てるって大変ですが、同時に人生の意味を見出せたり、深い喜びを味わえたりする瞬間もあります。
そういう楽しい場面を見落としてしまうほど、自分を追い込んではいけないなと思いました。
たまには料理の手を抜いて、その分親子で楽しんで、「今日は心のご飯を沢山食べたから、心の栄養を補充した」ということにしちゃうなんてどうでしょう?
何より子どもがとても嬉しそうな顔をするから。
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