都会での暮らしは便利で快適ですけれども、私自身は自然豊かな田舎で生まれ育ったこともあって、無性に土いじりや庭園巡りが恋しくなる時があります。
私にとってガーデニングは、飽きずに長く続けられる素敵な趣味の一つですが、そんなガーデニングの良い効果を調べた研究がありました。
サマリーをシェアします。
2020年、イギリス エクセター大学のシアン・ド・ベル博士を筆頭著者とする、庭園で過ごす時間が人の身体と精神の健康に及ぼす影響を調べた研究結果が発表されました。
研究者達は、イギリス人7,814人を対象とした「自然環境への取り組みに関するモニター調査」のデータを分析しました。
回答者の、庭園の利用状況、健康状態、心理的満足度、定期的な運動習慣の有無、直近1週間の自然とのふれあいなどを調べました。
結果、次のようなことがわかりました。
1、プライベートな庭がある人は、より高い幸福感を得ていました。
2、庭やバルコニーでガーデニングをしている人は、十分な運動を行なえている可能性が高くなっていました。
3、庭がない人でも、自然をささやかに思い出すだけで、メンタルヘルスを高めることができました。
4、家の近くを散歩したり、ベランダや室内で植物を育てたりすることにも、精神的な健康と幸福感を増進し、不安を軽減する効果があります。
5、また庭園などの屋外の空間に、ただ身を置くだけでも良い効果があります。
6、加えて美しい景色の思い出を誰かと共有したり、心が落ち着いた自然の場所を思い出したりすることにも、プラスの効果が考えられます。
出典:Landscape and Urban Planning
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0169204619308163?via%3Dihub
庭園巡りやガーデニングを通じて自然と関わるのは健康にも精神にも良いとのこと。
まさに庭園大絶賛な研究結果で、ガーデニング好きの私としては嬉しい限りです。
ですが、これって人を選ぶ気がします。
何故ならば、私は若い頃より植物愛や庭園愛を周囲に話してきましたが、興味のない人にいくら熱く語っても、共感されるよりは失笑を買うことが多かったから。
園芸療法(Horticultural Therapy)という療法があり、植物を育てることで癒しを受け取り心身のストレスを解消します。
海外の大学では園芸療法士の資格を取得するコースがあり、アメリカでは国家資格なのだそう。
ですが、私のような元々園芸好きな人も、さほどでもない人も、同じようなセラピー効果が見込めるのかどうか?興味津々です。
あくまで私見ですが、本人が園芸好きでなければ、ガーデニングを無理強いせず、より楽しめる趣味に打ち込むのが良い気がします。
また研究によれば、実際にガーデニングをしなくても、イメージだけでも良い効果が見込めるそう。
私自身、海外の美しい庭園写真をうっとり眺めているので納得ですが、これは何も庭園に限らない気がします。
ネット上でお気に入りの写真や動画を沢山探して保存しておけば、疲れた時に再生して楽しい妄想をすることができます。
自分を元気付ける方法の一つとしておけば、誰でも自分で自分の気分をアゲて行けそうですね。
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