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お金との向き合い方が人生の満足度を決めている

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一般論としてお金との向き合い方は、無意識のうちに親や親戚から引き継いでいることが多いそうです。

 

私自身は親から、欲張ることはいけないと教えられましたし、実際、親世代の働き方を間近で見ていてもそう感じていました。

 

親戚の中には、必死に働いて出世し高い報酬を得る代償に、家族との時間をほぼ犠牲にしている人がいて、そんな人生をトータルで考えると、あまり幸せとは思えませんでした。

 

しかし、これからの時代は「あまり欲張らず、何事もほどほどに」という単純な話ではなくなってきつつあります。

 

心理学の研究では、金銭や物品を得ようとすることではなく、それが成功のためなのか、それとも幸福のためなのか、その考え方に人生の満足度の分岐点があるとのこと。

 

サマリーをシェアします。

 

2019年、アメリカ ヴァージニア工科大学のM. ジョセフ・サーギー教授を筆頭著者とする、物質的な豊かさが、成功と幸福のそれぞれの満足度に異なる影響を及ぼす事を調べた研究結果が発表されました。

 

研究には、7,599人のドイツ人(1950年以前生まれ12.8%、1951-1960年生まれ20.5%、1961-1970年生まれ24.8%、1971-1980年生まれ16.3%、1981年以降生まれ25.6%)が参加しました。

 

参加者に、自分の所有物、生活水準、経済状況についての気持ちを、(幸せ/不幸、良い/悪い、誇り/惨め、満足/不満、実現/失望、裕福/貧乏)などの指標で回答してもらいました。

 

また、家族、仕事、余暇、経済的状況、健康、将来予測など、人生に対する総合的な満足度も調査しました。

 

結果、次のことがわかりました。

 

1、「金銭や物品の所有が人生の成功の証である」との考えは、人生の満足度にプラスの影響を与えていました。

 

2、なぜならこのような考え方を持つ人は、生活水準を自分で改善しようとする意欲が高く、その結果、より幸せになることができたのです。

 

3、彼らは生活水準が上がれば上がるほど、より人生に満足していました。

 

4、その一方で、「金銭や物品の消費が人生の幸福の証である」との考えは、人生の満足度にマイナスの影響を与えていることが示唆されました。

 

5、なぜならこのような考え方を持つ人は、現在の生活水準に不満を感じており、経済面、家庭面、社会面などの他の生活領域の満足度も低いため、人生全体の満足度が低くなる傾向にありました。

 

6、彼らは、人生に不満を持ちやすく、うつ状態になりやすく、被害妄想が強く、自己愛が強いことが研究で明らかになっています。

 

7、加えて人間関係の満足度が低く、生活水準にも満足しておらず、前向きな感情を抱くことも少ないと考えられています。

 

8、その要因は、欲しいもの、つまり現在持っていないものに目を向けることで、すでに持っているものに感謝しにくくなるためです。

 

9、このような思考を改善するために次の3つを提案します。

 

①感謝の気持ちを持つこと

 

②物ではなく経験にお金を使うこと

 

③お金を幸せの証としてではなく成功の証として見ること

 

10、家族、友人、健康、新しい経験、継続的な学びなど、金額で価値がはかれないものがもたらす幸せを見失ってはならないのです。

 

出典:Applied Research in Quality of Life

 

https://link.springer.com/article/10.1007/s11482-019-09763-8

 

 

 

つまり、お金で物質的な成功を叶えつつ、時間とお金を投資して精神的な豊かさを育むと、長期的な幸せを感じられて、人生の満足度が高くなるそう。

 

確かにお金によって得られる贅沢や物品も幸せの一つには違いありませんが、その幸せは一瞬です。

 

なのにそれを幸せだと思い込むと、不足しているものばかりに意識が向いて、人生の満足度が低くなってしまうそう。

 

私がこれを読んで考えたのが、最近の若者達のこと。

 

私は新卒採用の仕事で毎年沢山の大学生にお会いしますが、最近の若い人って、あまり出世や高収入を求めなくなってきているのです。

 

彼らが何より重視しているのが社風や社内の雰囲気で、会社のカラーに染まるよりも、個性を受け入れて欲しいとの考え方が普通になりつつあります。

 

彼らが地位や報酬にさほど執着しないのは、人との繋がりから得られる関係性の大切さに気づいているからかもしれません。

 

親として子供にどんなお金の教育が必要だろうかとの悩みは尽きませんが、もしかすると子どもたち世代の方が、人生の満足度を高めるためのバランス感覚に優れているのかもしれませんね。

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