未カテゴリー

幼少期の環境が子どもの脳を育てる

0119

古くからのことわざに、「三つ子の魂百まで」というものがあります。

 

「3歳くらいの幼い時期に刷り込まれたことは、その後の人生にずっと影響を与え、100歳になってもその性質が変わることはない」という意味です。

 

これを検証するのは難しそうな気がします。

 

ところが海外では、長期間にわたる大規模な追跡調査が行われていました。

 

サマリーをシェアします。

 

2012年、アメリカ ハーバード・メディカルスクールの関連医療機関である、ボストン小児病院のミッシェル・ボスケ・エンロー博士を筆頭著者とする、幼少期のトラウマと認知機能の低下との関連を調べた研究結果が発表されました。

 

研究者達は、ミネソタ州親子縦断研究に登録された、206人のアメリカの子ども達の研究データを分析しました。

 

この研究は1975年にミネソタ大学により開始され、出産直後から20代後半に至るまでの子どもを追跡調査したものです。

 

母親と子供に対して、一定期間ごとに調査とインタビューを実施し、親の気質、子どもの気質、および親子の関わり方を観察し、様々な評価を行いました。

 

そして子ども達は、2歳、5歳、8歳の時点で知能指数のテストを受けました。

 

結果、次のようなことが分かりました。

 

1,3人に1人の子どもが虐待を受けたり、母親がパートナーからDVを受けたりしていました。

 

2,その割合は、乳児期では5%、就学前では13%、その両方では19%にのぼりました。

 

3,パートナーから母親へのDVを目撃したり、育児放棄されたりするなどの虐待を受けた子供たちは、測定のたびに知能指数が低下する傾向にありました。

 

4,幼児期、特に生後2歳までの間の幼児期における虐待や家庭内暴力の目撃が、認知機能の発達に重大かつ持続的な影響を与えることが示唆されました。

 

5,初期の脳組織は後の脳神経の発達に影響するため、身体的・精神的な虐待やネグレクト,性的虐待,パートナーから母親への暴力の目撃は、特に悪影響が大きくなる可能性があります。

 

出典:Journal of Epidemiology & Community Health

 

https://jech.bmj.com/content/66/11/1005

 

 

ことわざで言われていることは、かなり当たっているようですね。

 

特に2歳までの幼少期に虐待やトラウマを経験すると、脳組織の発達に影響し、その後の人生にも影響を及ぼすとのことですから。

 

たとえ子どもが危害を加えられなくても、母親がDVを受けているなどで家庭内の雰囲気が悪いと、その子の知能が低くなるほどのダメージになってしまうなんて、家族仲の良さって重要ですね。

 

このミネソタ大学の研究では、癇癪を起こしたり他人に攻撃的だったりなどの問題行動がみられる子どもには、乳児期に母親が育児に消極的だったケースが多いことも明らかになっているそうです。

 

このように幼児期の親子の関わりはとても重要で、その後の人生に影響します。

 

別の言い方をすれば、幼児期は子どもの興味や知性を育てるのにぴったりの時期と言うことにもなります。

 

子どもの脳の発育を期待するなら、家の中を明るい雰囲気にして、家族仲良く過ごしたいですね。

↓ポチっと応援お願いします↓
にほんブログ村 子育てブログ シングルマザー育児へ にほんブログ村 子育てブログへ

 

↓いいね を押していただけますと励みになります。

-未カテゴリー