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歩き方で脳の健康状態を予測する

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「最近集中力が落ちてきた」

 

「知っている単語がスッと出てこない」

 

そんな時、「もしかして、加齢とともに脳の機能が衰えているのでは?」と心配になります。

 

研究によれば、たった2分間の歩行テストで、脳の健康状態を予測できるそうです。

 

サマリーをシェアします。

 

2019年、ドイツ ミュンスター大学のニルス・オペル教授を筆頭著者とする、歩行持久力と脳の認知機能との関係を調べた研究結果が発表されました。

 

研究には、健康な男女1,206人(平均年齢28.8歳)が参加しました。

 

参加者に、指定のコースを2分間全力で歩くよう指示し、その歩行距離を測定しました。

 

また、認知機能のテストと、MRIによる脳スキャンを行いました。

 

結果、次のようなことが分かりました。

 

1、より長い距離を歩けた人ほど、判断力、推理力、頭の回転、記憶力などのテストで高いスコアを出していました。

 

2、歩行持久力が高い人は、MRIスキャンの結果、脳白質内の測定値が高く、脳内の幅広い領域で認知機能が高い傾向にありました。

 

3、高齢者であっても、運動によって脳や身体の健康を改善できることがわかりました。

 

4、若年層であっても、運動不足で歩行距離が短かった人は、認知能力が低下していました。

 

5、人生のどのような段階においても、適度な運動による体力作りが脳にとって有益で保護的な効果をもたらす可能性が示唆されました。

 

出典:Scientific Reports

 

https://www.nature.com/articles/s41598-019-49301-y

 

 

脳白質とは、脳の内側の、有髄神経線維が密集して白く見えている部分のことで、神経細胞の連絡路(軸索)になっています。

 

以前から、運動によって脳が活性化すれば、将来の認知症リスクの減少、ストレスや抑うつ症状の減少など、精神的な健康維持効果があると言われていました。

 

研究では、定期的に運動をしていて体力があり、身体が健康な人ほど、脳の健康状態もよいことがわかりました。

 

何歳からでも運動を始めることで脳や身体の健康を改善することができるとは希望が持てます。

 

忙しい毎日でも、駅や職場で階段を使うとか、通勤時に早足で歩くなどのちょっとした工夫を取り入れてみたくなりますね。

 

私は試しに早歩きをやって見ましたが、両腕を振って大股で踏み出し、2分間早歩きをし続けるのは思っていたよりも大変で、いい運動になりました。

 

長い目で見れば、ウォーキング、ストレッチ、ジョギングなど、定期的なエクササイズがよい投資になるのは間違いなさそうです。

 

子育てには体力も知力も必要ですから、将来に備えて持久力と脳機能を維持しておきたいものです。

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