目標設定が大事ってよく言われます。
ですが実際のところ、目標なしと目標ありとでは、どれほど違いがあるのでしょう?
研究のサマリーをシェアします。
2015年、イギリス、デロイトUKのサミュエル・スミザー博士による、目標設定と達成率の関係を調べた研究結果が発表されました。
研究では、参加者に簡単な計算問題の課題が出されました。
参加者を、特に目標を設定しないグループ、普通程度の正答数の目標を設定したグループ、高難度の正答数の目標を設定したグループに分けました。
そして、正答数による金銭的報酬などは設けず、グループごとの成績を比較しました。
結果、次のようなことがわかりました。
1、目標を持ったグループは、そうでないグループと比較してより集中していて、計算スピードが速くなりました。
2、目標を持たないグループと比較して、普通程度の正答数目標を設定したグループは25%、高難度の正答数目標を設定したグループは35%、正答率が上昇しました。
3、目標設定による効果は、男性の方が女性よりも高くなる傾向が見られました。
出典:Economic Letters
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0165176515001317
男女問わず、単に目標を設定するだけで、集中力がアップして、速く正確に作業できるそうです。
特にインセンティブやペナルティなどを設けなくても、結果が変わってくるとは驚きです。
しかも、チャレンジングな目標であればなお良いとのこと。
やることといえば、目標を立てるだけなのですから、これは試す価値ありですね。
気になるのは、目標設定の効果が女性より男性の方が高いということ。
男性の方が、目標がある時とない時の差が激しいので、男性にとっていかに目標が大切なのかがわかります。
ただ、これだけでは、女性が目標設定に向いていないとは言えない気がします。
女性には、最終的なゴールが見えなくても、目の前のタスクをコツコツ積み上げることに耐えられる人が多いということではないでしょうか?
例えば、子どもは親の目標通りに育つとは限りませんから、子育てはまさに明確なゴールが不明な典型例と言えます。
毎日の家事も、やるべきことが同時に大量にありすぎて、いちいち目標を決めていられないものもあります。
でも、これまでのやり方の中で、何かしら1つでも完了時間など、小さな目標を設定してみると、余裕を生み出せるかもしれません。
自分を振り返ってみても、目標を細かく設定するのは仕事の時ぐらいですから。
なので、今後は家事にも応用してみます。
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