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幸福感を高める毎日の習慣

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定期的な運動が情緒的な幸福や精神的な健康に与える良い影響は何世紀も前から知られています。

 

わかってはいても、定期的なエクササイズを毎日続けるのは難しいもの。

 

ところが最近、エクササイズほど激しくない日常的な活動が、精神衛生に及ぼす影響についても研究されるようになってきました。

 

普段のウォーキングや階段の昇り降りが、実はメンタルヘルス向上に役立っているとの研究があります。

 

サマリーをシェアします。

 

 

2020年、ドイツ、ハイデルベルク大学のマーカス・ライヒェルト博士を筆頭著者とする、日常的な身体活動がもたらす心理学的メリットに関する研究論文が発表されました。

 

この研究では、67人を対象に1週間、日常生活での活動を測定する加速度計を装着し、スマートフォンのGPS機能を利用して、行動と感情の電子記録をつけてもらいました。

 

また、別の83人のグループにも同様の記録をつけてもらったうえで、脳のMRIスキャンを行いました。

 

結果、次のようなことがわかりました。

 

1、簡単な日常活動(歩く、階段を上る、庭仕事をする、電車に乗るなど)を行った後、人々はより注意力が高まり、エネルギーが高まっていました。

 

2、日常的な活動量が多い人ほど、頭がすっきりしてエネルギーが満ちる効果を強力に感じていました。

 

3、反対に、長時間座りっぱなしでいると気分が落ち込み、その結果さらに活動が低下する悪循環が生じる可能性があります。

 

4、精神疾患のリスクが高い人ほど、脳の灰白質の体積が小さい傾向にありますが、身体活動がわずかに増加するだけでも、脳の灰白質の増加につながる可能性を示唆する知見が得られました。

 

5、灰白質の体積が小さい人ほど、日常生活の活動に対する感受性が強い傾向にあり、活動不足による悪影響を受けやすい反面、日常的な活動による良い影響を受けやすくなっていました。

 

6、これは、日常的な活動量を増やすことが、精神疾患のリスクが高い人のメンタルヘルスケアに有益であることを示唆しています。

 

出典:Science Advances

 

https://advances.sciencemag.org/content/6/45/eaaz8934

 

 

何気ない普段の通勤や移動や家事が、幸福感や心の健康を高めていたなんて意外ですね。

 

そういえば子どもって、座っているときよりも、どこかへ出かけるために一緒に歩いているような時に限って、たくさんおしゃべりしている気がします。

 

私は天気の良い休日に、家の近くをのんびりお散歩することがありますが、そんな時、妙にほがらかな気分が持続するので、この研究結果はとても腑に落ちます。

 

特に私のような、一日中座りっぱなしのオフィスワーカーは活動不足に気をつけなくてはなりません。

 

なるべく会社のエレベーターを使わず、階段を使うようにしてみます。

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