子育てをしていて一番大切に思うのは、もちろん心身の健康です。
でも、子どもの幸せを願うなら、子どもの成功も応援したくなるのが親心。
だから巷には、子育て法についての情報があふれています。
「私はこうして成功しました。だからあなたもこうすれば、きっと成功しますので、○○しましょう」
それで実際のところ、成功確率はどれくらいなのでしょう?
その結果をあらかじめ知りたいものです。
2018年、アメリカの高校生を対象とした大規模な調査で、高校時代の行動や性格で、その後の人生の成功が予測できるとの発表がありました。
サマリーをシェアします。
ドイツにあるテュービンゲン総合大学のマリオン・スペングラー博士らの研究で、高校時代のとある行動が、その後の人生に長期的な影響を及ぼすことがわかりました。
博士らは、1960年に収集された346,660人のアメリカの高校生のデータを調査しました。
そのうち81,912人が11年後、1,952人が50年後に追跡調査されました。
その結果、本人の知能や性格、親の社会的経済的地位などの違いを超えて、後の職業的成功を予測する要素があることがわかりました。
それは次の3つです。
1、学業に興味を持っている
2、読み書きのスキルが高い
3、責任感がある
スペングラー博士によれば、
思春期にどんな行動をして、何を経験しているか?
思春期の経験について、どう反応するか?
その影響は、これまで研究者達が想定していたよりもはるかに重要なインパクトを持つ可能性があるとのことです。
出典:Journal of Personality and Social Psychology
https://doi.apa.org/doiLanding?doi=10.1037%2Fpspp0000185
私の世代を振り返れば、この研究はその通りと納得できます。
学ぶことが好きで、言葉を的確に操れて、有言実行できれば成功しそうです。
ですが、果たして子どもたち世代にも当てはまるのでしょうか?
50年後の世界なんて、もはや誰にも予測できません。
将来を予想するのはますます難しくなりそうです。
子育てのゴールが進学や就職ではなくなっている現在、何が本当に子どもの人生に役立つのか?
親として考え直さなくてはなりません。
心理学によれば、本人の生まれついての知能や性格だけで成功が決まるわけではないし、親の経済力が高ければそれだけで一生安泰と言えるわけでもないということになります。
ならば、子どもの成功のために親ができることとは?
私が思うのは、親が頑張りすぎないこと。
そして、よその子と比べないこと。
親にレールを敷かれた人生で成功するなんて、多分子どもも退屈なはず。
たとえ失敗に見えたとしても、それがキッカケで道が開ける可能性もありえます。
そもそも、子育ての成功なんて、何十年も経たなければ誰にもわからないものかもしれませんから。
↓いいね を押していただけますと励みになります