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寛大な子どもを育てるには

子どもを甘やかしてはダメになる。と、よく言われます。

 

真面目な親ほど、「世間様にとやかく言われないように」という理由で躾が厳しめな印象があります。

 

実際のところ、厳しく育てれば上手くいくのでしょうか?

 

カリフォルニア大学のポール・ヘイスティングス教授らの研究で、他人に寛大な子どもになりやすい傾向が判明したそうです。

 

サマリーをシェアします。

 

 

この研究には2年の歳月を費やし、74組の子どもと母親が参加し、うち54組は母子家庭でした。

 

子ども達は様々なアクティビティで賞品を獲得したあとで、病気の子どもや、ゲームに参加できなかった子ども達に、自分の賞品を寄付したいかどうかを尋ねられました。

 

ある子ども達は、獲得した賞品を他の子供とシェアする可能性が高くなりました。

 

その子ども達の母親は、子どもとの親密感が高く、愛情深い子育てをしている傾向にありました。

 

そして、普段から相手のニーズに応える方法を子供に示していました。

 

彼女達は研究者のインタビューに次のように答えました。

 

「自分のためになる行動よりも、子どものためになる行動をしたい」

 

「仕事などで知り合った人が、もし私を必要とする場合には、側にいて助けたい」

 

このように、母親が深い思いやりと愛情を、子どもや周りの人達に示しているケースでは、子どもも自分の賞品を他人に寄付する傾向が強まりました。

 

出典:frontiers in Psychology

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2020.590384/full

 

つまり、子どもに思いやりのある人間に育って欲しければ、厳しいしつけは重要ではないということ。

 

親が率先してお手本になって、子どもや周囲に対して優しさや思いやりを示せばよいということです。

 

そして、子どもに親の真似をさせればよいのです。

 

そのポイントとなるのが、母親の子どもへの接し方と他人への振る舞い方。

 

母子家庭かどうかは関係なさそうです。

 

私が思ったのは、子どもの言いなりになるだけの甘い母親では、寛大で優しい子どもに育つわけではないということ。

 

必要なのは、他人への関わり方を教えてくれる母親ということになります。

 

なんだか背筋がピンとなります。

 

こうして考えると、自分の子育てだけに集中せず、社会や他人へ興味関心を持つことも大切ですね。

 

母親が「自分さえよければ」と思っていたら、子どもがそれを模倣してしまいますから。

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