子どもに「勉強しなさい」「部屋を片付けなさい」なんて、親だって言いたくないですよね。
言われる子どもの方も、気分の良いはずがありません。
何かよい方法はないものでしょうか?
巷にはいろいろな心理学的ノウハウがありますが、これなどは特に有名です。
ピグマリオン効果( pygmalion effect):教育心理学における心理的行動の1つで、教師の期待によって学習者の成績が向上すること。
出典:Wikipedia
つまり、親や教師が「この子は将来伸びる」と信じると、子どもがその通りになるということ。
素敵ですね。
実際に、オリンピック選手などトップアスリートの育成をする際には、指導者や親の強い信頼が、選手の成長、成功を後押ししているのだそうです。
これを真似して、親が「あなたは賢い」「片付けの才能がある」などと期待すれば、子どもはその通りになるのでしょうか?
私の経験に限って言えば、NOでした。
どういうことでしょう?
なんとピグマリオン効果って、期待をかける側(指導者や親)の利益が見え隠れする場合、効果が出にくくなるそうです。
どうりで、親がいくら口先だけで期待を伝えても、効果が出ないはずです。
だってそれは、「将来子どもが苦労するのを見るのは辛い」という親のエゴだから。
子どもにはすぐに見抜かれてしまうでしょう。
子ども自身がやる気になっていて、「あなたなら出来るから頑張って!」と親が応援するなら良いのです。
ですが、子どもがやりたくないことを親がいくらおだてても、乗ってくるはずありません。
子どもの想いを無視し、親の理想で子どもを動かそうとしては辛くなってしまいます。
更に、親が子どもの先行きを心配していたり、子どもの才能にさほど期待していなかったりすると大変です。
ゴーレム効果(Golem effect):ピグマリオン効果の対義語。「ある人物に対して周囲の期待が低い場合、その人物は周囲の期待通りにパフォーマンスが低下してしまう」という心理学効果のこと。
出典:Wikipedia
つまり、親が「この子には期待できないな」と考えていると、子どもは親の心配する通りになってしまうということ。
怖いですね。
同じように、親が「あなたはやればできる。」などと根拠なく褒めるのも、子供の自尊心を削ってしまう気がします。
散々苦労して私がたどり着いた方法は、期待しないこと。
その代わりに、成績とか偏差値とか勤勉とか、世間の物差しで子どもを見ないようにするのです。
すると勉強以外の得意なことが色々見えてきて、発見者の感動を味わえます。
子供自身の持っている才能とか、向き不向きとか、情熱とか、まだそれが何か分からなくても、「きっと何かがあるはずだ」と根拠なく信じられるようになってきます。
それが何なのかを決めるのは親ではなくて子供なので、想定通りになりようがありません。
それでドタバタ劇になってしまうこともあるのですが、そういう事を面白がってもいいんじゃないかと思っています。
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