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ご褒美がモチベーションを下げている

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親として、「子供を読書好きにさせなくては」というプレッシャーを感じたことはありませんか?

 

学校では本をたくさん読むことが奨励されていたりします。

 

子育て本などにも、たくさん本を読ませるのが大事と書かれていたりします。

 

つい、よそのお子さんと自分の子どもを比べてしまい、焦っている親は、私だけではないはず。

 

一体どうやって、子どもを本好きにさせればよいのでしょう?

 

これについて、有名な心理学の実験があるので紹介します。

 

1、ある学校のクラスで、子ども達全員に算数ゲームを与えました。

 

2、生徒たちがどれくらいの時間、算数ゲームをやったかを観察しました。

 

3、次に、算数ゲームをすれば報酬がもらえるチームと、何ももらえないチームの2つに生徒を分けて、算数ゲームの時間を観察しました。

 

4、報酬をもらえるチームの従事時間が増えて、何ももらえないチームの従事時間は変わりませんでした。

 

5、「効果の法則」(行動に報酬が伴うことでその行動が強化される現象)が証明されました。

 

出典:ヒルガードの心理学

 

 

なるほど〜。

 

勉強したら、お小遣いをあげるとか、成績が上がったら、ゲームを買ってあげるとか、いわゆる「モノで釣る」って、ありかも。という気がします。

 

実際、私たち大人だって、昇進、昇格を目指して、仕事を頑張るではありませんか。

 

ところがっ。

 

この心理学の実験には、続きがあるのです。

 

6、数週間ののち、報酬を与えることを終了し、その後の経過を観察しました。

 

7、報酬をもらえなくなったチームはすぐに興味を無くし算数ゲームをやらなくなったが、もともと何ももらえなかったチームはそれまでと同じように算数ゲームを続けていました。

 

8、「過剰正当化効果」(報酬を受けることで行動のモチベーションが低下する現象)が証明されました。

 

出典:ヒルガードの心理学

 

なんておそろしい!

 

最初は「面白いから」やっていた算数ゲームだったはずなのに、途中から報酬を与えると、「報酬がもらえるから」へとモチベーションが変化してしまうのだそうです。

 

そして報酬が打ち切られても、もう元には戻りません。

 

これを読書に置き換えると?

 

読書好きの子どもへのご褒美として、親がお小遣いをあげたり、欲しいものを買い与えたりしていると、やがて子どもは読書の楽しみを失ってしまうということになります。

 

親が良かれと思ってやったことが、結果的に子どものやる気を奪っていたなんて悲しすぎます。

 

なぜこんなことが起こってしまうのでしょうか?

 

心理学によれば、報酬を与えること(外発的動機)で読書そのものの楽しみ(内発的動機)が阻害されてしまう場合があるそうです。

 

つまり、最初は興味があって読み始めたのに、親がもっと頑張らせようとして途中から報酬を与えると、読書の面白さよりも、報酬を得る喜びの方が強大になってしまうのです。

 

どうりで、受験勉強や資格試験の勉強が楽しくないわけです。

 

なぜなら「合格」という報酬のために頑張るから。

 

「過剰正当化効果」は、読書や勉強に限らないそう。

 

純粋な楽しみのために趣味で始めたことが評判になり、報酬を得るようになると、その行為が以前ほど楽しくなくなってしまうことって、よくあるらしいです。

 

結論として、

 

子どもを本好きにしたいなら、報酬で釣っても効果は短期的です。

 

子どもの興味や好奇心がムクムクと湧いていくような仕掛けを考える必要があるということになります。

 

よくある作戦が、子どもの目の前で親が読書をするというもの。

 

知り合いに、「あなたにはまだ早すぎるから読んじゃダメ!」って子どもに読書を禁止して、逆に本好きに育てたママがいます。

 

流石です!

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